「どうして……そんなに私に、お節介……焼くの?」

「私は作業用の丸太だ」

「は……?」

 しれっと発せられ、言葉を無くす。

「そこにある丸太はカゴを編む木の皮の繊維をほぐすものだ。私も丸太なりに何か作業を任せて欲しい」

 真剣な面持ちで言われてエリスはキョトンと目を丸くしたが、つい吹き出してしまった。

「力仕事から料理まで、何でも言ってもらいたい」

「! 料理……出来るの?」

「これでも長く生きている」

 驚いたようなエリスの表情が、少しずつ暗くなる。

「あの……」

「なんだ」

 ぶっきらぼうだが、険のない言葉。エリスは静かに続けた。

「……エオスのこと、嫌いなの?」

 訊かれた内容に目を丸くした。

 彼女はエオスの事は嫌いではないらしい。