リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

「……」

 またか……ベリルはそう思ってげんなりした。

 キスで落ちると思ったら大間違いだ。

「!?」

 ベリルはエオスを引き寄せ、さらに深い口づけを返す。

 しばらくすると、エオスが大人しくなった。

「っ──はぁはぁっ、なんなのよ!?」

「残念だったな」

 薄笑いで言い放つ。

 彼女たちのやり口はよく解っている。

 キスで相手を抵抗出来なくさせ、そのまま連れ去るというもの。

 だったら逆に、こちらから攻めてやればいい。

 そんな事の出来る人間は多くはないが。

「……」

「どうした」

 無言で睨み付けるエオスにしれっと発した。