リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

 そう考えると、なんだかムカムカしてきた。

 なんだって私がその被害に遭わねばならん……

 しかし、怒った処でどうしようもない。

 彼らに人の理屈やモラルやその他モロモロを語った処で理解してくれるハズもないのだ。

「……怒るのも馬鹿馬鹿しい」

 つぶやいて剣を鞘(さや)に収めた。

「!」

 エオスは嬉しそうに笑うと、ベリルに近寄る。

「それ以上、近づくと攻撃する」

「あんっ、つれない」

 可愛く反応するが、ベリルは呆れて目を据わらせたままだ。

 このアプローチではだめだと諦めたエオスは、ニヤリと口の端を吊り上げる。

「じゃあ、やっぱ強引にいっちゃおう」

「!?」

 一瞬にして目の前に来たかと思うと、手首を捕まれる。

「……っ」

 振り払おうとしたベリルに顔を寄せ、女神のキスを与えた。