リンドブルムの剣~魔女が涙を流す夜~

「生憎とお前の言う事には必要性を感じなくてね」

「カッタいのねぇ~そういう処も気に入ってるケド」

「……」

 ベリルは目を細めた。

 神々の言葉は信用ならない。

 人とは異なる種なのだ。

 人と同じ感性や考え、概念で存在している訳ではない。

 長く生きている間に、一度も神に連れ去られた事が無いと言えば嘘になる。

 従って、まったく女を知らないワケでもない。

 男だって知ってたりする。

 思い出しただけでも鳥肌が立つ忌まわしい記憶だが……

「……」

 嫌な事を思い出して、ベリルは気分が悪くなった。

 なんだって神はこう、自由奔放なのだろうか。

 多くの神と出会ってきたが、人の理屈など通じるハズもなく感情の赴くままに人を気軽に連れ去っていく。

『神に見初められたのだから感謝しろ』

 くらいの勢いだ。