名はジャック。

テンプルナイツを築き上げた男。

若かりし頃、一斉に起こった妖魔の暴走によってジャックが所属していた軍の一個大隊は壊滅。

暴走が起こった理由は不明。

片目、片腕、仲間を失いながらも、逃げ延びる。

怪我を治療するのと同時に、ジャックは他の軍に妖魔の危険性を訴えるものの、当時はまだ階級の低かったジャックの申し出が上層部に通る事はなかった。

自力で何とかするしかないと、行動を起こす。

軍を抜け、数年掛けて妖魔の事を研究、居場所を務めることに専念。

武器も行き渡り、人数もいた。

妖魔に全てを破壊され、妖魔を憎む気持ちはある。

しかし、それでも、人間では対処が出来ない状況もあるという事を悟る。

悩みに悩んだ後に、ジャックは毒を持って毒を制する覚悟を決めた。

独自の情報網を駆使し、妖魔に詳しい『ライン=モール』という男に突き当たる。

ラインの元に辿り着いたジャックは、ただならぬ気配を察知する。

瞬時にラインが妖魔以上の物であると理解した。

欲望に忠実なジャックに対し、ラインはチューニングを行って欲しいという頼みを快諾。

チューニングを受け、ジャックは契約妖魔との契約が出来る体となった。

しかし、ジャックが希望する契約妖魔はラインの元にはいなかった。

単純な力こそ最強という考えもあった。

だが、それ故に魔力の消費量は多く、燃費が悪い事も研究の結果で知っていた。

だからこそ、燃費がよく、使い方によって強くなる力をジャックは求めていた。

ジャックは数年かけながらも、自分に相応しい妖魔を探し出す。

そして、出会ったのは女の妖魔だった。

どこにでもいるような女で、暴走妖魔とはかけ離れていた。