私たちは、子鉄さんに促されるままに世界へと戻ってきました。

「学校前ですか」

「にゃ、ランダムで設定したにゃ」

周囲は妖魔が暴れたかのように荒れ果てています。

学校を見ると、校舎が破壊された痕跡があります。

どうやら、学校に行きたくない生徒がいるらしいです。

そして、霧は相変わらずのようです。

この霧を浴びると暴走するようですが、琴さんは相変わらずですね。

「誰もいないみたいですね」

今日は誰も外出したくない気分のようです。

「にゃあ、丞ちゃんのところに早く戻りたいにゃ」

「死地に近いほうが私としてもありがたいのですがね」

クルトさんを探しますか。

ついでに、摩耶さんの様子でも見ておきましょう。

めざしのスペシャリストを亡くすのはいただけませんしね。

私たちは歩き始めます。

葉桜君がクルトさんに言ったのは夢魔の方と一緒に隠れるという事でしたね。

しばらく歩いていると、前方から片腕の全身毛だらけの妖魔の方が襲いかかってきます。

「おやおや、早くも私を死地に送ってくれるんですか？」

しかし、上空から落下してきた物に踏み潰されてしまいましたね。

狐の大妖魔の方のようです。

「おや、久遠さんじゃないですか」

口からは炎が吹き出ており、すでに自分の意識はないようです。

「先ほどの方よりも楽しめそうですね」