「付いて来い」
俺は歩き始める。
子鉄は瑠璃子を丸のおっさんの下へと帰し、一人俺の後を追う。
「帰したのか」
「今のあの子は危ういからね」
「そうだな」
自発的に我慢していかなければ、妖魔を殺戮してしまう。
俺が現れた時には、気を抜いていた時だったのだろう。
一生付き合うことになる傷だ。
傷を治す術は、時間しかない。
湊さんは、とんでもないものを残していった。
俺は感情を押し隠しながら、歩きながら空を見上げる。
「上に、何かあるの?」
「世界は、変わったな」
「そうね」
子鉄が静かにそう答える。
「明日、全てが終わるとしたら、どうする?」
「分らないわ」
考えるまでもなく、答えを出した。
「そうだな」
いきなり問われても、分らないのは確かな話だ。
明日人生が終わるかもしれないというのに、いつも通り、普通に暮らすなんていう平常心を人はもってられるだろうか。
自分は絶対に大丈夫なんていうのは、実感のない人間だけだ。
俺は再び前を向きながら歩く。
向かった先は、龍姫の住処である。
俺は歩き始める。
子鉄は瑠璃子を丸のおっさんの下へと帰し、一人俺の後を追う。
「帰したのか」
「今のあの子は危ういからね」
「そうだな」
自発的に我慢していかなければ、妖魔を殺戮してしまう。
俺が現れた時には、気を抜いていた時だったのだろう。
一生付き合うことになる傷だ。
傷を治す術は、時間しかない。
湊さんは、とんでもないものを残していった。
俺は感情を押し隠しながら、歩きながら空を見上げる。
「上に、何かあるの?」
「世界は、変わったな」
「そうね」
子鉄が静かにそう答える。
「明日、全てが終わるとしたら、どうする?」
「分らないわ」
考えるまでもなく、答えを出した。
「そうだな」
いきなり問われても、分らないのは確かな話だ。
明日人生が終わるかもしれないというのに、いつも通り、普通に暮らすなんていう平常心を人はもってられるだろうか。
自分は絶対に大丈夫なんていうのは、実感のない人間だけだ。
俺は再び前を向きながら歩く。
向かった先は、龍姫の住処である。

