執事と共に日常を。

「よく出来ました」

「これは、貴方がやって」

「貴女が、望むのなら」


春樹は、そっと恵理夜の腕をめくった。

注射痕だらけの痛々しい腕だ。


「失礼します」


丁寧に消毒をし血管を探し当て、優しい手つきで注射針が刺される。

丁寧な手つきの前に、痛みはない。