執事と共に日常を。

「強がったり、真面目に生きてきた人ほど、そういうことが出来ないのね。私も含めて」


と、恵理夜は自嘲気味に笑う。


「時間が解決してくれるのは本当よ。でも、ちゃんとプロセスを踏まないと途方もない時間が必要になってしまうの」

「ちゃんとしたプロセス?」

「泣き叫んで、体いっぱい使ってその人の死を悲しむの。まずは悲しまないと、受け止めきれないものなの」