「おそらく、お嬢様が返し忘れたものだろう」

「……こんなところに」


彼は、裏のメッセージまで確認して言葉を飲み込んだ。


「……ありがとう」

「気をつけて」

「ああ、彼女にもよろしく」


彼はそういうと、部屋を出て行った。