執事と共に日常を。

「絶対的な結びつきがある、というところが僕は好きだった」

「ああ、わかる気がするな」

「解けたときの、結び付けられた喜びが堪らなかったんだ」


解けたときの喜び――春樹も、恵理夜と共に味わったのを覚えている。


「数学には、絶対の結びつきというものがそこにある。僕には、無性にそれが嬉しかったんだよ」


後でカナに聞いた話、彼には母親がいないらしい。

春樹も、父親は早くに死に、親の愛には縁遠い幼少時代を送っていた。

絶対的な何か、を求めるその心に春樹は共感できた。