執事と共に日常を。

「……僕、高校までは文系だったんだ」


春樹の手が止まったタイミングでカンザキがぽつりと言った。

ちょっと意外な告白に、春樹は目を見開く。


「僕が数学を好きになったきっかけは、彼女なんだ」


はにかみながら、カンザキは語りだした。


「大した問題でもないのに黒板で発表したやつを頭がいい、って褒めてるのを見て嫉妬したんだ」


子供っぽいだろう、と彼は笑った。