執事と共に日常を。

日々の生活は、恵理夜と共にある。

それ以上でもそれ以下でもなかった。


「込み入った質問だったかな」

「いや、とっさに答えられないってことはないってことみたいだ」


そんな答えにも、カンザキは微笑むだけだった。


「……あの頃は、充実していたな」

「まるで、今は充実していないみたいな言い方だな」


カンザキは、ごまかすように苦笑した。