一日一善、という言葉がある。 年が明けておそらく最初の善いことが、人助けと言うなら素晴らしいことだろう。 自殺しそうな男を止めた、と言ったら春樹はなんと言うかしら、と。 そんなことを恵理夜は考えていた。