キケンな実験室-白衣の王子様-


先生があたしの指を吸う。

「!!!!!」


ゆっくりと這うその舌は、あたしの頭を妙に熱くする。

口の中が持つ温度のせいか、それとも別の何かのせいなのか。



あたしは自分の中に生み出された謎の気持ちを封印して、やっと言葉をひねり出す。


「せ、せんせ……。あ、あの……」


あたしが声をかけると、先生はあたしの指先から口を離す。

「んっ……はぁ。ガラスは傷口に入っていませんでした」


ガ、ガラス?


「ガラスの破片が体内に入ったら大変ですから」

先生は唾液で光る自分の唇を指先で拭う。



「……え」

「傷は深くないみたいなんで、絆創膏でも貼っておけばすぐ治りますよ」

先生はニコリと微笑む。

そりゃー、もう何事もなかったかのように。



あたしのこのドキドキはどうすりゃいいんですかっ!