『……はぁ。息、できない、よ』 少しの背徳感が脳裏を掠める。 ダメだよ、ってあたしの中の誰かが叫ぶ。 だけどその体温の心地よさに、あたしは逆らえない。 ゆっくりと影があたしに覆いかぶさる。 逆光で顔がよく見えない。 だけど。 だけど。 きっとあたしの大好きな人。