「美紅ーっっ!!誕生日おめでとーっっ」 と元気に叫ぶ親友に私は軽く微笑みながら、言葉を返す。 「藍音、おはよ。朝から元気ね」 「だって美紅の誕生日だもん!!今日は美紅ん家で一緒にお祝いしようね♪」 クスッ 「はいはい」 この子は結城藍音(ユウキアイネ)。 私の唯一の親友。 私は有澤美紅(アリサワミク)。 今日16になったばかりの普通の高校1年生… だった――――…………… この日、あの男に会うまでは。