ホテルの入り口で車が止まり、土方が降りてドアを開けた。

私は車から降り
一人でロビーに、

土方は車を停めに駐車場に向かった。


ロビーに行くと、従業員があたしを見つけるなり
こっちにきて
席まで案内してくれた。

「麗様、今日も一段と綺麗で・・」

「ありがとう」

うざいなぁ
こういった社交辞令。


従業員が案内してくれた場所に着くと
既にお父様と
お父様と同じ年位のおじさんと
あたしと同じくらいの男子がいた。

「お待たせしてすみません、鳳家長女鳳麗です」

綺麗に一礼し
従業員が引いた椅子に可憐に座った。

パッと顔をあげ
にこやかな顔を向けると、、、


「っっ!!」

「はじめまして、僕は西園寺恭冶です」

「・・・・」

佐伯恭冶・・

どうしてこいつがいるの?!

今日佐伯が西園寺というのはわかったけど
なんでここにいるのよ!


「麗、ちゃんとあいさつしなさい。あいさつも忘れるくらい恭冶君に見とれているのかな?」

お父様の冗談ではっとし
よろしくお願いしますと
やっと声がでた。


「恭冶はじめましてとはなんだ、学校おなじなんだろう」

「そうですが、僕も今日同じ学校と言うことに気づいたのではじめましてがしっくりくるかと・・」

笑が飛び交うなか
私は最悪なこの現状を必死に理解しようとしていた。