紅屑の記憶


「…こういう時は
ありがとうと言われる
方が男は嬉しいのですよ」


リシナの言葉に
イヴはあの時の言葉を
思い出した


甘えていいんです…
でないと私は頼りないのではないかと不安になります…



イヴはハッとして
リシナを見つめる


「ありがとうリシナ」


イヴの言葉にリシナは
嬉しそうに目を細めた