紅屑の記憶


「………………此処は…」

酷く古びた遺跡の前に
紫色の長髪と瞳を持つ
美しい青年が立っていた


「…見たことが無いですね
なんの遺跡でしょうか…」


青年は扉に描かれた
紋章を見つめる


「…これは………
セイレーン王国の
蛇竜の紋章ですね…」


どうしてこのような
遺跡に我が国の紋章が…