紅屑の記憶


「…此処ら辺でしょうか
ですが光なんて
どこにも……イヴ?」


イヴは遠くをじっと
見つめる


「…………何か……
聞こえる……」


イヴはゆっくり
瞳を閉じた


揺れる木々の音
髪を揺らす風の音


………イヴ…


ドクンッ
イヴは目を開き
勢いよく走り出した