紅屑の記憶


額に柔らかい
感触がする


それが唇だと気付くのに
時間がかかった


「……………あ…」


イヴは目を
パチクリと見開く


おでこ……?
私はてっきり……


「…ふふっ…此処は…
お預けです…」


そう言ってリシナは
イヴの唇に人差し指を当てた