紅屑の記憶


部屋に着くなりリシナと
イヴはベッドに倒れ込む


旅を続けてる間は
リシナと同じ部屋なのも
ベッドが同じなのも
当たり前だった


だから今も当たり前
のように二人で
同じベッドに寝ている


「………イヴ……
此処まで長かったですね」


リシナの言葉に
イヴは笑う


「もう世界の半分は
回れたかな」


そう言って二人は
笑いあった


そして沈黙が訪れる
それを破ったのは
イヴだった