紅屑の記憶


「光…?

光だかなんだか知らないが
町のシンボルである
十字のマリア像が金色に
輝いたという話しを聞いた

それも数日前突然らしい
町の奴らは本物の
マリアが降りて来たとか
騒いでるみたいだがな」


商人はそう言って
荷物を抱える


「すまない
もう行かねぇとな
とりあえずあの町に
行くのは止めたほうがいい」



そう言って商人は
軽く手を振り
砂漠の彼方へと姿を消した