紅屑の記憶


「…………あなた…は…?」



少女は弱々しい
声で尋ねる


「…あ…私はセイレーン
王国第二王子、リシナ・
セイレーンです
あなたのお名前を
聞いてもよろしいですか?」



リシナの言葉に
少女は首を傾げた




「……名前……?
……私は……何という
名前だったのでしょう…」


少女は必死に頭を
捻り考えるが思い出せない