紅屑の記憶


「……知らない…
知らない……
私……何者なの………?」


紅い瞳を見開き
涙を流してしゃがみ込む


自分が分からない
それがこんなに
恐いなんて……


「イヴ…………」


リシナはイヴに
触れようとして
手を止めた