「あら、舞華ちゃんね?お姉様にそっくりね。」
....おば、様?
「....お姉様?私には姉は....」
やめておば様.....
「何を言っているの?隣にいるのがあなたのお姉様なのよ?蘭があなたのお姉様よ。」
おば様の声が遠くで聞こえた気がした。
お金持ちたちが賑わっている声も同様に。
「う、そ.....です。蘭さんがお姉様なら、私を紅蝶に招くなんてことしません!!私は一人っ子です!!」
舞ちゃん.....
「舞、ちゃん....私ね。あなたが羨ましかったの。自由でみんなから愛されてて....憧れが何時しか憎しみに変わった....舞ちゃんを紅蝶に入れれば、私と同じ道を辿ることになると思ったから......でもね、舞。あなたにはこんな道似合わないって分かったのよ。私には歩けない道をあなたは歩くことができるって.....悔しかった....でも、私には凛がいるから....あなたを珠羽家の一人娘として帰すつもりだった。....このことも、話さないつもりだった。....ごめんなさい。」

