私はそっと後に乗った。 「ちゃんと摑まっててね♪」 って言われたけど、緊張して聞こえなかった。 ――しばらく走った後…前のほうに栞の姿が…。 「ちょっと、陽平!降りる!!」 「え?どうして?」 状況が分からない陽平。 「栞が…!!」 「いーじゃん別に」 と言って陽平は走り続ける。 栞を通り過ぎた後、後からの栞の視線が痛かった。