『―――じゃ、ホームルーム終わりな!
みんな、気をつけて帰れよ!』
“先生、チョコ待ってるぞ!”なんて笑いを取ろうとしているのだろうが、
逆にあたしの不安を煽る。
今までで十分長い戦いだったのに、本当の戦いはこれからだなんて。
覚悟はしてたはずなのに、やっぱり緊張や不安が消えることはなかった。
『ヒナ、ファイトだかんね!』
『ヒナちゃん、あの馬鹿に投げつけてやれ!』
最後にエールを送ってくれたサクラと春本くんは、先に教室を出た。
一人、また一人とクラスメイトが帰る度、静かになっていく教室。
『―――ヒナ!
俺ちょっと先生に呼び出されたから、終わるまで待っててくんない?』
「あっ、うん。」
まだこれ以上、こんな状態を引っ張るだなんて。
机の上に置いたかばんの口から、銀色のラッピングが顔を覗かせている。
誰にも見られないように、もぉ一度奥に忍ばせた。
待ち続けてるのに、いつまで経ってもみぃは戻ってこない。
教室には、本を読んでいる高岡さんとあたしだけになった。
時計の秒針が時を刻むごとに、この静寂が重くのしかかる。
「…あの、高岡さん。」
『えっ、あぁ、小柳さん!
どーかした?』
“この本に読みふけってて”と、焦ったように顔を上げた。
「…誰か…待ってるの…?」
言ってて、血の気が引くのがわかる。
高岡さんがみぃを待っているなら、あたしが振られるのは決定だから。
『…あたし、本読むと時間忘れちゃって。
図書室にでも寄ってから帰ろうかな。』
そう言ってしおりを挟み、パタンと分厚い本を閉じた。
あっさり“帰る”と言ったことに、拍子抜けだった。
だけど、あたしとの話を終えた後にみぃと待ち合わせをしてるのかもしれないし。
どこまでが本当なのかなんて、あたしにはわからなかった。
みんな、気をつけて帰れよ!』
“先生、チョコ待ってるぞ!”なんて笑いを取ろうとしているのだろうが、
逆にあたしの不安を煽る。
今までで十分長い戦いだったのに、本当の戦いはこれからだなんて。
覚悟はしてたはずなのに、やっぱり緊張や不安が消えることはなかった。
『ヒナ、ファイトだかんね!』
『ヒナちゃん、あの馬鹿に投げつけてやれ!』
最後にエールを送ってくれたサクラと春本くんは、先に教室を出た。
一人、また一人とクラスメイトが帰る度、静かになっていく教室。
『―――ヒナ!
俺ちょっと先生に呼び出されたから、終わるまで待っててくんない?』
「あっ、うん。」
まだこれ以上、こんな状態を引っ張るだなんて。
机の上に置いたかばんの口から、銀色のラッピングが顔を覗かせている。
誰にも見られないように、もぉ一度奥に忍ばせた。
待ち続けてるのに、いつまで経ってもみぃは戻ってこない。
教室には、本を読んでいる高岡さんとあたしだけになった。
時計の秒針が時を刻むごとに、この静寂が重くのしかかる。
「…あの、高岡さん。」
『えっ、あぁ、小柳さん!
どーかした?』
“この本に読みふけってて”と、焦ったように顔を上げた。
「…誰か…待ってるの…?」
言ってて、血の気が引くのがわかる。
高岡さんがみぃを待っているなら、あたしが振られるのは決定だから。
『…あたし、本読むと時間忘れちゃって。
図書室にでも寄ってから帰ろうかな。』
そう言ってしおりを挟み、パタンと分厚い本を閉じた。
あっさり“帰る”と言ったことに、拍子抜けだった。
だけど、あたしとの話を終えた後にみぃと待ち合わせをしてるのかもしれないし。
どこまでが本当なのかなんて、あたしにはわからなかった。


