兄ちゃんは妹を抱えてるのとは逆の手で俺の手を掴んで俺達を2階へと連れていった。


その時、少しだけ開いていたリビングのドアから中をチラッと覗いてみた。


そこには父さんが会社の旅行で、兄弟3人にお土産に買って来てくれた
緑と青と黄色のコップが割れて床に散らばっていた。


「みるな!」


兄ちゃんの大きな手が俺の両目の視界を真っ暗にした。


そのまま兄ちゃんに抱き抱えられ2階へ連れていかれた。