次の瞬間。



俺は女の腕を掴み、走り出していた。


「え?!ちょ‥ちょっと‥!」


周りの声なんか全く耳に入らないくらい全力で走った。


俺が向かった先は屋上。


階段を上がり、ドアを押し開けるとある場所へ足を速めた。


"プラネタリウム"


ちっぽけではあるが、中に入ると夜空に満天の星が広がっている。


俺のお気に入りの場所だ。