携帯がなって…びくっとした。ケンジだった。


深呼吸して…電話に出た。


『リコ…電話中だった?』

『あ…ん。友達とね!ケンジ〜。夕飯何食べた?』


精一杯明るく振る舞った。ホントは今にも涙が出そう


『さやか…と話した?』

心臓が止まりそうになった。彼の口からその名前が出るのは…嫌。



『凄い剣幕で電話してきたよ…。リコ…?大丈夫?ごめん。ゴメンナ。そばに居てやれなくて』



涙が出そう。でも泣かない!泣かない!


『大丈夫だよ…。ケンジとはちゃんと気持ちがつながってる。信じてる。』



『ホントにゴメンナ。今すぐそばに行きたいよ…抱き締めたい』


嬉しい…その気持ちだけで、今、私達ね抱き締めあってるよ。


『さやかさん、起こってた?私ね、ケンジから離れられないって言ったの。傷つけちゃった…』


『リコ…大好きだよ…愛してる…日曜日、帰る。会ってくれる?』


『うん…うん…』


我慢してた涙が溢れた。


『その時、唐津に話していいか?俺たちの事を』


『うん…うん…』


涙でぐちゃぐちゃ。