あれは、突然の出来事だった。

携帯にメールの受信音が鳴り響き、送信者の名前を見ると。

《桂川 敬介》と言う名前。

見覚えのあるその名前。

忘れたくても忘れられない、憎き人物の名前。

この男は、私を裏切った咎人。

犯罪者だ。

「何の用よ…!?」

はらわたが煮えくり返って仕方がないが、メールの内容を読む事にした。

その内容は…

『僕と一緒に戯れよう』

意味不明な一文だけ。

戯れよう…?

ふざけているとしか思えない。


あれだけの事を私にした癖に、ふざけないでよ―――――。