複雑な気持ちを抱きながら教室へ入る。・・・が


「おっはよーユリア!」

親友の小林紅葉(コバヤシモミジ)の声で考えていた事が吹き飛んだ。


「おはよう紅葉。朝から元気だねぇ」


しみじみとそう言うと私は自分の席に着いた。

すると、すぐに紅葉が駆け寄ってくる。


「ねぇ~なんで和希君とユリアが一緒にいたのぉ~?」

ニヤつきながらそう言う紅葉。


「変な男から助けてもらっただけだよ~」


私が苦笑しながら言うと、紅葉はがっくりと肩を落とした。


「なぁんだ。付き合ってると思ったのに~!」


その言葉にぴくっと反応する私。

「・・・ありえないよ。私、もう人を好きになんない。恋なんてしないもん」


紅葉はハッ!として

「ゴメン!あたし無神経だった」


とあわてて謝ってきた。