場所は変わってここは近所のコンビニ前。


和希と私は壁に寄りかかったまま10分くらい黙っていた。



・・・よしっ、私から言おう。


「あのっ。昨日の事だけど!」

「あの!俺の話聞いてくんない?」


ハモッた。和希と完全にハモッてしまった。



「あ・・・和希が先言って?」

「え、じゃあ俺から言うわ」


私は首を縦に振ると、黙って和希が話し出すのを待つ。



「俺、今でもユリアが好きなんだ。バスで会った時よりずっと前から好きだった。あん時喋れてすげぇ嬉しかった。神様ありがとって思った。でも・・・ユリアにあんな過去があると思わなくて。辛かっただろ?告ったりしてゴメン。思い出させてゴメンな?」


一気にそういうと和希はうつむいてしまった。


和希は何も悪くない。


なのに謝ってくれる彼はすごく温かかった。




はなの奥がツーンとして熱いものが溢れそうになる。

「和希は謝んなくっていいんだよ」