帰りはよく覚えていない。 いつのまにか保健室のベッドで寝ていた。 「起きたか?」 緒方の声が閉まっているカーテンのむこうから聞こえてくる。 「うん」 あたしの声を聞いた緒方はカーテンをあけて、こちらに歩み寄ってきた。 「慣れない力を使ったから疲れたみたいだ。悪かったな」 急にしおらしくなってしまった緒方に不信感を覚えた。 「おまえ、両親、離婚してんだってな」 そんな悲しそうに言わないで。