自分の方が大人なのに、潤に頼ってばかりの自分が許せなかった。
だから、俺は無くしたものの場所を訪ねる事にした。
“高校時代の思い出が詰まりすぎてる、高校に”
無くしてしまった高校生時代。
それを潤のおかげで思い出すことができた。
……本当は潤の事を忘れたいと思う自分がいる。
でも、そう思うたびに聞こえてくる気がするんだ。
“忘れられると思うなよ”
“お前のせいであたしは願いが叶えられなかった”
潤の聞いたこともないような冷たい声が頭に流れてくる。
それを振り切るように俺は高校に足を踏み入れた。
今まで無くなっていたこともあってか、たった数年前の事なのに、とても懐かしく感じる。
休日だからか、生徒らしき人があまりいない。
「……緒方?」
自分の名前を呼ぶ声に、何かがフラッシュバックしたような気がした。
「…………中島?」
後ろを振り向けば記憶の底に沈んでいるものがゆっくりと浮上してくる。
「やっぱり緒方だ!」
懐かしい友の声。


