目が覚めた緒方はしばらくの間ぼーっとしていた。 記憶が戻ったのだ。 戸惑ってもおかしくない。 それだけ記憶が戻るということは大きなことなのだ。 「……潤」 悪いとは思いつつも、保健室にあるコンロとやかんでお湯をわかし、珈琲を入れた。 そして出来上がった頃、緒方が潤を呼んだ。