「ちょっと時間をください」 「では、私は席を外します」 空が出ていった。 この空間には潤と緒方だけ。 「今までであたしのわがままに付き合ってくれてありがとう」 「どうした、いきなり。気持ち悪いぞ」 いつもの調子の緒方。 でも顔には動揺の色が浮かんでる。 「先生……、もう隠し事はやめようよ」 潤の言葉に緒方は今までで一番悲しい顔をした。