ただ歩くだけ。 そんな単調なこと。 「あ……、家」 弥太郎が一軒の家を指差した。 昔ながらの小さな家。 それが弥太郎の家。 「オギャーオギャー」 赤ん坊の泣き声が聞こえてきた。 「……僕……?」 弥太郎はゆっくりと引き寄せられるようにその家に向かって歩きだした。