両親が離婚してから、潤はろくに友達を作らなかった。 作りたいとも思っていないはずだった。 それなのに、心の奥では、求めていたみたいだ。 信じれる人を。 そしてそれはいつの間にか緒方になっていた。 それだけに、潤はどんどん緒方を疑ってしまった。 今までの行動すべてが、怪しく思えてくる。 ――あぁ、自分はなんて愚かなんだろう 自嘲気味に笑うことしかできなかった。