そして馬鹿にしたように鼻で笑った。 「我がこやつと仲良くなる?戯れ言は大概にしろ」 そっぽを向いてしまった。 話を聞いてくれそうではない。 「何でですか!」 狼の言葉にくろずきんの目にはどんどん涙が溜まっていく。 「ガキ。だから、ガキなのだ。小僧もなんとか言え」 潤をガキ呼ばわり。 緒方を小僧呼ばわり。 なんとも気に入らない狼だ。 「こればっかりは……俺からも頼みます」 緒方が頭を下げた。 真剣な表情で。 すると気が変わったのか、狼の態度が急に変わった。