INCOMPLETE A PICTURE BOOK




脈絡のない潤の言葉に狼も眉間にしわを寄せている。


「ガキよ、お主は我に何を求めるのだ?」



迫力のある声。

どう考えてもこちらのほうが有利なのに、すごく落ち着いている。




「あたしは、……この子と仲良くなってほしい、んです」


くろずきんを引き寄せる。


狼の視線が潤からくろずきんに移る。