くろずきんと一緒にいっきに網をひっぱる。 「ガォー」 なんとも間抜けな声が辺りに響いた。 緒方は胸を撫で下ろしている。 みんなで狼の目の前に並んでみる。 「……なんのつもりだ。小僧ども」 低く、怖い。 無意識に潤は一歩退いていた。 「……仲良く、なってほしいんです」 潤は震える声で言った。 くろずきんすら涙目だ。