「先生の高校生のときってどんなだった?」 潤の何気ない質問に、緒方の顔が一瞬強ばった。 が、すぐにいつもの胡散臭い笑顔に戻る。 「……忘れた」 「若年性アルツハイマー」 「ではない」 そんな簡単に忘れられるものなのかな? それとも言いたくないだけ?