「うん!するする!赤外線受信ってできる?」

「うん」

「じゃあ、私送信するね」

「うん
 あ、きた」

「じゃあ、これからよろしくね」

「うん
 んじゃ、帰れ」


ニコッと笑って西野君はそう言うと私をひょいとつまみ上げて教室から出した。
それから私の鞄を投げてきて、ぴしゃりとドアを閉められた。





校則には載っていない、赤い髪の毛の美少年。
友達になれそうだと思った。ていうか友達になる!



るんるんと鼻歌を歌いながらスキップをする私。
でも、この私の期待がすぐ壊れるなんて
思ってもいなかったんだ……