ありがと、と結城兄の背中に呟いてから家に入った。 海外から戻ってきたとは言っても、まだまだ忙しいお母さんは案の定、家にいなかった。 「…一応相談しとこ…。」 ぼそりと呟いて携帯を取り出す。 何気なくいじくっているとデータフォルダーが目に入った。