ママが去ったあとのリビングには沈黙がシーンという音となって響く。 そういえば佐竹くん、なにかをいいにここに来たんだよね。 「なにか… ピーンポーン♪ …私の言葉は遮られる運命なのだろうか。 順応能力って恐ろしく、優雅になにもなかったかのように紅茶を飲む佐竹くんを横目に玄関に向かった。 宅配便かな…あ、回覧板かも。でもママが気まずくて押したのもありえる。 すぅ、と息をすって玄関の扉をあける。 ほら…最近いろいろありすぎてるから、ね。