「何で出るんだよ?チョコ買ってねーじゃん」 「朔弥のせいだよっ」 朔弥の方に向き直って睨む。 それでも「怖いから睨むなよー」とか、思ってもいないことを言ってあたしの頭をポンポンたたく朔弥は、余裕がある感じでムカッとした。 「朔弥には絶対あげないから」 そう言えば「俺にくれるつもりだったんだ?」って嫌なとこをついてくる朔弥。 …もう相手にするだけムダかも。 ため息をついて、「バイバイ」とだけ言って家に帰った。