ゆったりとしたジャズのBGMが流れ

芳ばしい珈琲の薫りが心地いい。


僕が無理矢理連れてきた彼女は、頬杖をついて遠い目をして座っていた。



「高校生だよね」

「だったら何」

刺々しく答える彼女はまだこちらを見ない。

「いや、前会ったときキャバ嬢みたいな格好してたからさ」

その言葉に彼女は反応し、ついにこちらに顔を向けた。


「別に…キャバなんてしないし…」


目を伏せて言う。


「変なの。
趣味であんなの着てるようにも見えなかったけど。」


随分と大胆に歩いてたし。


「着るわけないぢゃん
あんなの
誰が好き好んで着るのよ 」


「睨むなよ。
…てことは君はやっぱり
「風俗よ」

スナックとかお酒関係?って聞こうとした僕の言葉を遮り


彼女はとんでもないことを口にした。



聞き間違いだろうか。